バネトン(発酵カゴ)ケア – 下準備、使い方、メンテナンス方法
上手にサワードウブレッドを焼きたいと願う方であれば、パン生地を発酵させるバネトン(発酵カゴ、日本ではバヌトンという?)が不可欠になってきます。
使い始めると、バネトンを使った時と使っていない時の生地の状態が違うことに気付きます。
今回は、新しいバネトンをどのように準備するか、またその使い方、メンテナンス方法をご紹介します。
バネトンとは?本当に必要なのか?
バネトン(発酵カゴ)というのは籐や木材パルプで出来たカゴで、サワードウブレッドの生地を発酵させるときに形を保たせるために使います。こういったものがないと、生地は形を保つことができず平べったくなってしまいますし、バネトンを使うことで、発酵中の生地が呼吸できるようにしてくれます。
よくアーティザン ブレッドにスパイラル状の模様を見ることがあると思いますが、バネトンを使うことで、発酵中にこの模様を生地につけることができます。
バネトンの種類
バネトンにはいくつか種類があります。丸型、オーバル型、大きさも大・中・小あります。また籐だけではなく、木材パルプでできているものもあります。
どんな形のパンを作りたいか、ご自身がお持ちのダッチオーブンの直径はどのくらいか、いくつか判断材料があると思いますので、ご自身のお好みの形やサイズを探してみて下さい。
木材パルプでできているバネトンは、籐の物よりも水分を吸収する傾向があります。こちらもご自身のパンの仕上がり状態を念頭に置いてご検討いただくと良いと思います。
バネトンの準備の仕方
バネトンを購入したら、生地を入れる前にすることがあります。
まず、バネトンによっては布がついてくるものと、カゴだけのものがあります。
カゴ:水で汚れなどを洗い流します。その後、米粉を全体に振って、自然乾燥させます。この時、籐の間の溝にもしっかりと米粉を振って下さい。乾燥したら、過剰に残っている米粉を叩き落とせば準備完了です!
布:こちらも綺麗に水洗いします。その後、自然乾燥させて、完全に乾いたら、バネトンと同じように米粉を全体にふりかけます。生地を入れたときにくっつかないように、多めに振りかけて下さい。
布は必要か?
大抵のバネトンは布、もしくは麻のライナーがついてきます。この布はバネトンの内側に入れ、その上にパン生地を載せるというように使います。
この布を使うかどうかは、ご自身がどんな仕上がりのパンをお好みかによります。
例えば、スパイラルの模様をつけたくない場合には、この布が必要になります。布を使うことで、生地の表面はスムースになります。したがって、パンにデザインをつけたいときには、この布が必要になります。
布は使用する度に洗う必要はありません。使用後はしっかりと乾燥させて保管して下さい。水洗いする場合には、初めて使用するときと同じように、乾燥させてから米粉を振って下さい。
バネトンの使用方法
使い方はとても簡単です。使用準備ができたら、成形したパン生地の表面(焼き上がった際に上部になる方)を下にして、バネトンに入れるだけです。こうすることで、焼く直前にオーブンペーパーに生地を出した際に、生地の上部が焼き上がりの上部となります。
生地をバネトンに移したら、2次発酵となります。
私は通常100円ショップで購入したシャワーキャップをかけて、冷蔵庫で発酵させます。
バネトンのお手入れ方法
バネトン使用後は、バネトン内部に過剰に残っている粉を叩き落としたら、洗う必要はありません。自然乾燥させて保管します。ビニール袋などに入れて保管するとカビの原因となりますので、気をつけて下さい。
バネトンの保管方法
バネトンはカビが生えないように風通しの良いところに保管しておくことをお勧めします。上述のように、ビニール袋などに入れて保管しないようにして下さい。
私は完全に乾いたら、バネトンを重ねて冷蔵庫の上で保管しています。
バネトンに使用する粉のオススメは?
米粉をお勧めします。私は玄米粉を使用しています。米粉は薄力粉や強力粉のように水分を吸収しませんので、より生地がくっつくのを防いでくれます。
米粉が手に入らない、もしくは手元にない場合には、薄力粉や強力粉でも問題ありません。
バネトンの代用品
私は、サワードウを始めてしばらくはバネトンを持っていませんでした。その際に使用したのは、ザルと綺麗なふきんです。その他にも使用できるものがあります。バネトンを購入してからは、もっと綺麗にパンが焼けるようになりもうザルに戻ることはありませんが、まだ投資をしたくないなとお考えの方は、以下の物を試してみて下さい。
- ザルに綺麗なふきんをかける
- ボウルに綺麗なふきんをかける
- その他メッシュのバスケットにふきんをかける
サワードウの生地の形が保て、呼吸ができるような物であればなんでも使用できます。ただし、その大きさがダッチオーブンに入ることを確認して下さいね。
バネトンごとオーブンに入れることはできるか?
できません。焼けてしまうので、オーブンには入れないて下さい!
バネトンにカビが生えてしまったら?
新しいものを購入することをお勧めします。一度カビが生えてしまうと、その製品の性質上カビを完全に取り除くことはできませんし、化学製品を使って洗浄することもお勧めしません。