サワードウ バゲットを並べたところ

サワードウ バゲット

どんな料理にも合って、クラストのカリカリと内側のモチモチの食感が一度に楽しめるバゲット。サワードウで作ることで独特の風味も生まれます。

実はサワードウ ブレッドの中でもこのバゲットを上手に作れるようになるには時間がかかりました。恐らく皆さんもそうかも知れませんが、だからこそ上手に焼き上がった時には本当に達成感がありますし、何よりおいしくて家族、友達みんなが喜んでくれると思いますよ。

サワードウ バゲット焼き上がり

そもそもサワードウとは?

サワードウとは小麦粉と水だけを使って培養した天然酵母のサワードウ(サワー種)スターターのことを言います。小麦というのは酵素抑制物質やフィチン酸を含んでおり、体にミネラルを吸収するのを阻害しますし、それを長い間摂取し続けると胃腸に破綻をきたし、結果として近年よく言われるグルテンアレルギーなどということが発生してしまうのです。天然酵母を使い、小麦粉を長い時間かけて発酵させることで、酵素抑制物質やフィチン酸を分解し、私たちの体がグルテンを消化しやすいようにします。つまり、サワードウで作ったパンは小麦の栄養価を吸収しやすくし、小麦本来がもつマイナス要素を排他してくれます。また、長時間の発酵の過程で、ドライイーストで短時間に発酵させたパンには出せない、深みのある味を生み出してしてくれるのです。サワードウ は私たちにとってとても有益なものと言えます。

サワードウ スターターの作り方はこちらを参照下さい。

基本のサワードウ ブレッドは捏ねるとことはせず、ストレッチ&フォールドという手法を使います。それによりグルテンが作り出され、またサワードウ ブレッド特有のエアーポケットが生まれます。

サワードウ バゲットとは

バゲットとは、細長い形をしたフランスパンのこと。フランスの家庭で最もよく食べられるフランスパンとして知られています。その形からフランス語で「杖」や「棒」という意味のバゲットと呼ばれるようになりました。

このような形状のため火が通りやすく、表面のクラストの部分がカリッと香ばしい食感に仕上がります。内側は白く大きな気泡がたくさんあって、もっちりとした食感です。バゲットは細長いため、表面のクラストを噛み締めながら食べるのが真骨頂と言われます。クラスト好きの方には特におすすめのパンなんですよ。

通常のバゲットはイーストを用いて作られますが、サワードウで作ったバゲットは深みが増してサワードウ好きにはたまりません!

成功のカギ

  • スターターはアクティブなものを使用します
  • 一次発酵がしっかりとなされている必要があります。発酵が不十分だと重たいパンに仕上がってしまいます
  • このレシピはバゲット6本分です。多すぎる場合には、量を半量にして下さい。

必要な道具

  • キッチンスケール
  • 大きめのボウル
  • スクレーパー
  • パンマット(キャンバスシート)、もしくはふきん(+クリップ):パンマットは、キャンバス生地で出来たものでバゲットの成形に用いられます。パンマットがなければふきんで代用できます。パンマットのようにハリがないので、端を洗濯バサミやクリップなどで留める必要があります
  • オーブンペーパー
  • ピザストーン
  • 板かまな板:バゲット生地をオーブンペーパーに移す時に使用します

サワードウ バゲットに必要な材料

  • 強力粉
  • サワードウ スターター
サワードウ バゲット半分に切ったところ

サワードウ バゲットの作り方

  • 生地を混ぜる6時間から12時間前にサワードウ スターターをフィードしておきます

生地を混ぜる

  • 大きめのボウルに、強力粉と水を入れ、粉が見えなくなるまでしっかりと混ぜたら、蓋をして1時間小麦粉を浸水させます
  • 塩とアクティブで泡のたくさん出ているサワードウ スターターを加えたら、必要に応じて水を大さじ1〜2足して再度よく混ぜます。全体的にしっかりと混ざるまで5分くらい手で混ぜたら、再度蓋をして30分置きます

一次発酵

  • ここから30分間隔でストレッチ&フォールドを4セット行います。バルク発酵の過程でも常に蓋をしておいて下さい。
  • ストレッチ&フォールドというのは、一次発酵の過程で行う手法です。生地の強度を上げ、グルテンを生成し、生地の温度を均一にし、内部に空気を閉じ込めます。また、ストレッチ&フォールドを行うことで、生地の発酵具合を手や目で確かめていくことが出来ます。
  • やり方は至って簡単。生地を正方形と見なし、一辺を掴み、優しくひき伸ばしたら、反対の端に向かってたたみ込んでいきます。それを、残りの3辺で繰り返し、これを1セットとします。手を水で濡らしておくと、生地が手にくっつかずやり易いですよ。
  • このストレッチ&フォールドを4セット、30分間隔で行います。
  • ストレッチ&フォールド手法の代わりに、コイルフォールドという手法を使うことも可能です。効果は同じですが、私は、ストレッチ&フォールドを2回行い、最後の2回はコイルフォールドを行います。
  • ストレッチ&フォールド完了後、発酵が完了していなければさらに30分以上発酵させます。生地が軽く、空気を得て見えているばOKです。倍とまではいかなくとも、生地が膨らんでいるはずです。冬場の一次発酵は夏場に比べて、1時間から1時間半長くかかるのが通常です。

ニ次発酵

  • 一次発酵完了後、ボウルに蓋をして冷蔵庫で一晩(もしくは12時間)ほど発酵させます

一次成形

  • 翌朝、冷蔵庫から生地を出し、台の上に出したら(打ち粉は必要ありません)、生地を6等分にします
  • その後、一つずつボール状に成形していきます。手やスクレーパーを使って、自分の方に引き寄せながら、ボール状にしていきます。
  • その後、そのままの状態で30分生地を休ませます
サワードウ バゲット等分にしたところ

二次成形&最終発酵

  • まず、板や天板の上にパンマット、もしくはふきんを敷き、小麦粉か米粉を満遍なく振ってそばに置いておきます
  • 生地を一つ一つ成形していきます。10cmx20cmくらいの長方形に伸ばしたら、手前側から3分の1を折り返してたたみ、合わせ目を軽く押さえます。反対側も同じように折り返し合わせ目を押さえます。もう2回同じように折り返し閉じ目に沿って押さえたら、指で閉じ口をしっかりと閉めていきます。
  • 閉じ口を下にして、両手の重みをかけて転がし、太さを均一にそろえながら35cmほどの長さに伸ばします
  • 成形した生地をひだを作ったパンマットかふきんにのせます
  • 同じように残りの生地も成形しパンマットに乗せたら、ふきんをかけるか、軽くラップなどを被せて45分から1時間室温で最終発酵させます
サワードウ バゲット最終発酵

焼成

  • オーブンにピザストーンを入れ、250℃に予熱します
  • 予熱している間に、生地を冷蔵庫で15分以上冷やします。こうすることで、クープが入れやすくなります
  • 通常の家庭用オーブンですと、一度に焼けるのは3本がマックスかと思います。その際は、残りの3本は冷蔵庫に入れておきます
  • オーブンペーパーを用意し、まな板などの上に敷いたら、その上にバゲットを乗せていきます。パンマットやふきんからバゲット生地を移す際には、一度まな板などの上にひっくり返して乗せ、オーブンペーパーに移す際に、もう一度ひっくり返します。そうすると閉じ口が下になります。
  • 3本から4本、斜めにクープを入れます
サワードウ バゲットクープを入れたところ
  • 予熱が完了したオーブンに生地を入れ、スチームを入れ20分焼き、その後スチームを外し、230℃に下げ23分ほど焼きます。焼成時間は焼き加減を見ながら調節して下さい。
  • ラックの上で冷ましたら、召し上がれ!

その他のサワードウ ブレッドレシピ

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サワードウ バゲットを並べたところ

サワードウ バゲット

Yield: 6
Prep Time: 18 hours
Cook Time: 45 minutes
Total Time: 18 hours 45 minutes

どんな料理にも合って、クラストのカリカリと内側のモチモチの食感が一度に楽しめるバゲット。サワードウで作ることで独特の風味も生まれます。

Ingredients

  • 強力粉 1,070g
  • 塩 21g
  • サワードウ スターター 185g
  • 水 670g (+大さじ1−2)

Instructions

サワードウ スターター フィード

  • 生地を混ぜる6時間から12時間前にサワードウ スターターをフィードする

生地を混ぜる

  • 大きめのボウルに、強力粉と水を入れ、粉が見えなくなるまでしっかりと混ぜたら、蓋をして1時間小麦粉を浸水させる
  • 塩とアクティブで泡のたくさん出ているサワードウ スターターを加えたら、必要に応じて水を大さじ1〜2足して再度よく混ぜる。全体的にしっかりと混ざるまで5分くらい手で混ぜたら、再度蓋をして30分置く


一次発酵

  • ここから30分間隔でストレッチ&フォールドを4セット行う。バルク発酵の過程でも常に蓋をしておく。
  • ストレッチ&フォールド完了後、発酵が完了していなければさらに30分以上発酵させる。生地が軽く、空気を得て見えているばOK。


ニ次発酵

  • 一次発酵完了後、ボウルに蓋をして冷蔵庫で一晩(もしくは12時間)ほど発酵させる


一次成形

  • 翌朝、冷蔵庫から生地を出し、台の上に出したら(打ち粉は必要なし)、生地を6等分にする
  • その後、一つずつボール状に成形する。手やスクレーパーを使って、自分の方に引き寄せながら、ボール状にする。
  • その後、そのままの状態で30分生地を休ませる

二次成形&最終発酵

  • まず、板や天板の上にパンマット、もしくはふきんを敷き、小麦粉か米粉を満遍なく振ってそばに置いておく
  • 生地を一つ一つ成形する。10cmx20cmくらいの長方形に伸ばしたら、手前側から3分の1を折り返してたたみ、合わせ目を軽く押さえる。反対側も同じように折り返し、合わせ目を押さえる。もう2回同じように折り返し、閉じ目に沿って押さえたら、指で閉じ口をしっかりと閉めていく
  • 閉じ口を下にして、両手の重みをかけて転がし、太さを均一にそろえながら35cmほどの長さに伸ばす
  • 成形した生地をひだを作ったパンマットかふきんにのせる
  • 同じように残りの生地も成形しパンマットに乗せたら、ふきんをかけるか、軽くラップなどを被せて45分から1時間室温で最終発酵させる

焼成

  • オーブンにピザストーンを入れ、250℃に予熱する
  • 予熱している間に、生地を冷蔵庫で15分以上冷やす。
  • オーブンペーパーを用意し、まな板などの上に敷いたら、その上にバゲットを乗せていく。パンマットやふきんからバゲット生地を移す際には、一度まな板などの上にひっくり返して乗せ、オーブンペーパーに移す際に、もう一度ひっくり返す。そうすると閉じ口が下になる。
  • 3本から4本、斜めにクープを入れる
  • 予熱が完了したオーブンに生地を入れ、スチームを入れ20分焼き、その後スチームを外し、230℃に下げ23分ほど焼く。
  • ラックの上で冷ましたら、召し上がれ!

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