マルチグレイン雑穀サワードウ ブレッド

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外はカリカリ、中はモチモチ。雑穀の味と食感、またほのかな甘味を楽しめる最高の雑穀ブレッド。スープのお供にも、そしてサンドイッチにも万能に活躍してくれます。

強力粉だけではなく、マルチグレインシリアルと全粒粉を混ぜ合わせることで、強力粉だけでは出せない旨味と食感を楽しむことができます。

基本のサワードウブレッドがお好きな方には必ず喜んでいただけるレシピです。サワードウ ブレッドと工程はほぼ同じ。サワードウブレッドに雑穀の甘味を加えたお味になっています。

雑穀が加わることで、発酵に時間がかかりますので、冷蔵庫でのコールドプルーフィングをせずに、常温で一晩寝かすことで、もっちりとしたパンに仕上がります。

なぜサワードウなのか

サワードウとは、小麦粉と水だけを使って自家培養した天然酵母のサワードウ(サワー種)スターターのことを指します。小麦というのは酵素抑制物質やフィチン酸を含んでおり、体にミネラルを吸収するのを阻害しますし、それを長い間摂取し続けると胃腸に破綻をきたし、結果として近年よく言われるグルテンアレルギーなどということが発生してしまうのです。天然酵母を使い、小麦粉を長い時間かけて発酵させることで、酵素抑制物質やフィチン酸を分解し、私たちの体がグルテンを消化しやすいようにします。つまり、サワードウで作ったパンは小麦の栄養価を吸収しやすくし、小麦本来がもつマイナス要素を排他してくれます。また、長時間の発酵の結果、GI(グリセミック・インデックス)値を下げ、通常のパンほど血糖値が上がらないということも研究で明らかになっています。サワードウ は私たちにとってとても有益なものと言えます。

必要な道具

必要な材料

  • 水 330g
  • アクティブなサワードウ スターター 50g
  • 強力粉 400g
  • 全粒粉 100g
  • メープルシロップまたはハチミツ 50g
  • 塩10g

マルチグレインシリアルの代用

簡単に作るため、マルチグレインシリアルを使用していますが、お手持ちの他の雑穀類:パンプキンシード、ポピーシード、サンフラワーシード、ゴマなどで代用できます。ぜひ違う種類のグレインもお試し下さい。

マルチグレイン雑穀サワードウ ブレッドの作り方(時間は目安)

生地を混ぜる前の晩に、サワードウ スターターをフィードします。アクティブで泡のたくさん出ているスターターを使用して下さい。

 1日目 ー

1:00pm:雑穀類浸水&材料を混ぜる

マルチグレインシリアル、その他お好みで雑穀類を沸騰したお湯をかけ柔らかくしておきます。

50gのスターターと310gの水(この時点では全量の水を入れません)を混ぜ、よく溶けるまでかき混ぜます。その後強力粉と全粒粉を加え、粉が見えなくなるまでよく混ぜます。この時点でバルク発酵(一次発酵)が始まります。ここから1時間オートリーズ法といって粉に水分を吸わせる時間を取ります。濡れ布巾やビーズワックスラップ、サランラップなどで蓋をしておきましょう。

2:00pm:浸水しておいた雑穀類、塩、メープルシロップ、必要に応じて残りの水を足す

雑穀類が冷めていることを確認してから、塩10gとメープルシロップ(もしくはハチミツ)、そして最初にとっておいた残りの水を必要に応じて足していきます。これは、お使いの小麦粉によって必要な水分量が異なるからです。水はオートリーズの後に足すことが出来ますが、引くことは出来ません。

この時点で、十分水分量が足りていると感じられれば、水を足す必要はありません。生地が硬いと感じられる場合のみ、塩と一緒に水を足して下さい。

ここからまた蓋をして1時間置きます。

3:00pm:ストレッチ&フォールド

ここから、ストレッチ&フォールドを4セット、30分間隔で行なっていきます。バルク発酵の過程でも常に蓋をしておいて下さい。

ストレッチ&フォールドというのは、バルク発酵(一次発酵)の過程で行う手法です。生地の強度を上げ、グルテンを生成し、生地の温度を均一にし、内部に空気を閉じ込めます。また、ストレッチ&フォールドを行うことで、生地の発酵具合を手や目で確かめていくことが出来ます。

やり方は至って簡単です。生地を正方形と見なし、一辺を掴み、優しくひき伸ばしたら、反対の端に向かってたたみ込んでいきます。それを、残りの3辺で繰り返し、これを1セットとします。手を水で濡らしておくと、生地が手にくっつかずやり易いです。

このストレッチ&フォールドを4セット、30分間隔で行います。

ストレッチ&フォールド手法の代わりに、コイルフォールドという手法を使うことも可能です。効果は同じですが、私は、ストレッチ&フォールドを2−3回行い、最後の1−2回はコイルフォールドを行います。

5:00pm(もしくはそれ以降):引き続き常温で発酵させる

ここから8時間〜14時間常温で発酵させます。ボウルを振った時に、生地が2倍程度に膨らみ、プルプルと動くようであれば生地の発酵が完了している証拠です。

 2日目 ー

8:00am: プリシェーピング(一次成型)

ボウルから生地を出し、ボール状に成型していきます。

ボウルから出す時には、まず生地の上に少し小麦粉を振っておき、スクレーパーを使って生地を中心に集めるようにしておきます。ボウルをひっくり返し、カウンターの上に出したら、手やスクレーパーを使って、自分の方に引き寄せながら、ボール状にしていきます。

ボール状にできたら、軽く小麦粉を振りかけ、キッチンタオルを被せて10分〜30分生地を休ませます。ぷりシェーピング(一次成型)とファイナル シェーピング(二次成型)の間の時間をベンチレストと言います。生地を休ませ、二次成型時に生地が破れたり切れないようにするものです。

8:30am:ファイナル シェイプ(二次成型)

バネトンに十分に小麦粉を振りかけておきます。

一次成型と同じ要領で、生地を一度ひっくり返し、成型します。表面を下にしてバネトンに入れ、常温で30〜45分2次発酵させます。

その間にオーブンを予熱しておきましょう。予熱する際に、蓋をしたダッチオーブンも一緒に入れて温めます。少なくとも30分以上はダッチオーブンを温めるようにして下さい。

9:00am:スコアリング&焼成

オーブンに入れる直前にスコアリングします。クープとも呼ばれます。スコアリングとはブレードや包丁などを使って、焼成前にパンの表面に切れ目を入れておくことを言います。

カウンターにオーブンペーパーを敷き、生地をひっくり返します。茶こしやふるいなどを使って、生地の表面に満遍なく小麦粉を振りかけます。そこにブレードや包丁で切れ目を入れていきます。焼成時にそこから生地が開いていきます。

予熱しておいたダッチオーブンにオーブンペーパーごと生地を入れ、蓋をし、250℃で20分焼きます。その後蓋を取り、オーブンの温度を200℃に下げて、さらに25分焼きます。

焼きあがったら、2時間ほど冷ましてからスライスして下さい。

一次発酵にどれくらいの時間がかかるか

  • 室温が20℃前後で、8−10時間の一次発酵を要します。冬場にはもう少し時間がかかり14時間程度かかることもあります。

一次発酵が完了したかを見極めるポイント

生地が2倍程度に膨らんでいて、ボウルを振った時に生地がプルプルと震えるようであれば、一次発酵が完了している証拠です。

サワードウ ブレッドの保存方法

  • カットした面を下にして保存して下さい。焼いたその日に食べるのが一番ですが、この方法で3−4日常温で保存できます。必要に応じて、紙の袋に入れて保存して下さい。
  • 冷蔵庫に入れてしまうと硬くなり、食感が変わってしまいます。
  • 長期間保存されたい場合には、フリーザーバッグに入れて、2週間ほど冷凍保存できます。

その他のサワードウレシピ

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マルチグレイン雑穀サワードウ ブレッド

マルチグレイン雑穀サワードウ ブレッド

Yield: 6
Prep Time: 4 hours
Cook Time: 45 minutes
Additional Time: 14 hours
Total Time: 18 hours 45 minutes

外はカリカリ、中はモチモチ。雑穀の味と食感、またほのかな甘味を楽しめる最高の雑穀ブレッド。スープのお供にも、そしてサンドイッチにも万能に活躍してくれます。

Ingredients

マルチグレイン雑穀ミックス

  • マルチグレインシリアル 80g
  • オートミール 20g
  • チアシード 20g
  • 熱湯 150g

パン生地

  • 水 330g
  • アクティブなサワードウ スターター 50g
  • 強力粉 400g
  • 全粒粉 100g
  • メープルシロップまたはハチミツ 50g
  • 塩 10g

Instructions

生地を混ぜる前の晩に、サワードウ スターターをフィードします。アクティブで泡のたくさん出ているスターターを使用して下さい。

ー 1日目 ー

1:00pm:雑穀類浸水&材料を混ぜる

  • マルチグレインシリアル、その他お好みで雑穀類を沸騰したお湯をかけ柔らかくしておく
  • 50gのスターターと310gの水(この時点では全量の水を入れない)を混ぜ、よく溶けるまでかき混ぜる
  • 強力粉と全粒粉を加え、粉が見えなくなるまでよく混ぜる
  • 1時間オートリーズの時間を取る(濡れ布巾やビーズワックスラップ、サランラップなどで蓋をする)

2:00pm:浸水しておいた雑穀類、塩、メープルシロップ、必要に応じて残りの水を足す

  • 雑穀類が冷めていることを確認してから、塩10gとメープルシロップ(もしくはハチミツ)、最初にとっておいた残りの水を必要に応じて足す
  • この時点で、十分水分量が足りていると感じられれば、水を足す必要はありません。生地が硬いと感じられる場合のみ、塩と一緒に水を足して下さい
  • ここからまた蓋をして1時間置く

3:00pm:ストレッチ&フォールド

  • ストレッチ&フォールドを4セット、30分間隔で行なっていく
  • バルク発酵の過程でも常に蓋をしておく

5:00pm(もしくはそれ以降):引き続き常温で発酵させる

ここから8時間〜14時間常温で発酵させる。


ー 2日目 ー

8:00am: プリシェーピング(一次成型)

  • ボウルから生地を出し、ボール状に成型する
  • ボウルから出す時には、まず生地の上に少し小麦粉を振っておき、スクレーパーを使って生地を中心に集めるようにする。ボウルをひっくり返し、カウンターの上に出したら、手やスクレーパーを使って、自分の方に引き寄せながら、ボール状にしていく。
  • ボール状にできたら、軽く小麦粉を振りかけ、キッチンタオルを被せて10分〜30分生地を休ませる。

8:30am:ファイナル シェイプ(二次成型)

  • バネトンに十分に小麦粉を振りかけておく
  • 一次成型と同じ要領で、生地を一度ひっくり返し、成型する
  • 表面を下にしてバネトンに入れ、常温で30〜45分2次発酵させる
  • その間にオーブンを予熱しておく。予熱する際に、蓋をしたダッチオーブンも一緒に入れて温める。少なくとも30分以上はダッチオーブンを温めるようにして下さい。

9:00am:スコアリング&焼成

  • オーブンに入れる直前にスコアリングする。
  • カウンターにオーブンペーパーを敷き、生地をひっくり返す。茶こしやふるいなどを使って、生地の表面に満遍なく小麦粉を振りかけ、そこにブレードや包丁で切れ目を入れていく。
  • 予熱しておいたダッチオーブンにオーブンペーパーごと生地を入れ、蓋をし、250℃で20分。その後蓋を取り、オーブンの温度を200℃に下げて、さらに25分焼く。
  • 焼きあがったら、2時間ほど冷ましてからスライスして下さい。

Notes

    • ストレッチ&フォールド手法の代わりに、コイルフォールドという手法を使うことも可能です。効果は同じですが、私は、ストレッチ&フォールドを2−3回行い、最後の1−2回はコイルフォールドを行います。
    • 簡単に作るためマルチグレインシリアルを使用していますが、お手持ちの他の雑穀類:パンプキンシード、ポピーシード、サンフラワーシード、ゴマなどで代用できます。

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