ホームスクールの教材について言えること
自ら進んでホームスクールをされようと決心されたご家族がまずすること(アンスクールのご家族を除いて)、それは教材選びではないかと思います。
日本のホームスクール教材事情
日本では「ホームスクール教材」と銘打つものはないのではと思います。既に補完教材として存在している物をホームスクールに用いて、学校から受け取る教科書と、進研ゼミやスマイルゼミなどを併用し使用しているご家族が多いように感じます。
唯一私が知っているホームスクール教材は、BJU Pressの理科の教材が日本語化され出版されているものです。
海外のホームスクール教材
海外には、選ぶのが大変なくらい多種多様のホームスクール教材が存在します。海外でどれだけホームスクールが定着しているかが伺えます。
実際に、我が家でもいろんな教材を見、そして実際に試して、今の教材に行き着いています。
ホームスクール教材に関して言えること
過去6年間に渡って様々な教材を使用し、実際に体験して言えることがあります。それは:
- 完璧な教材は存在しないということ:それぞれのご家庭のスタイルに合わせて変えていく、それで良いんです。
- 教材はただのツールであり、タスクマスターではないということ:ご家族の必要やスケジュールに合わせてその日その日教える内容を変えていって良いんです。
- 親と子供にとって最適な教材を選んでいくということ:他の人が使って良かったからといって、自分の子の学びのスタイルに合うとは限りません。その子の学びのスタイルに合わなければ、そこから得られる価値は少ないものです。
- 子供達はおさらいを必要とするということ:特に読み書きや算数に関しては、多くのレビューを必要とします。
ですから、月曜日にレッスン1をやったら、火曜日にはレッスン2ということが常に起こるわけではありません。そこで、イライラしていたのは私自身です。「教材に書いてある通りのスケジュールに進まない、遅れてしまう!」と考えていました。スケジュールが書かれていると、それがマスター(主)になっていってしまい、その通りにいかないとイライラし、子供に当たってしまっていたのです。子供を教材の型にはめようとしていたんですね。
学校に行っているわけではないので、「他の子から遅れてしまう!」と言う恐怖ではなく、教材が提案しているスケジュールから遅れることに恐怖を抱いていました。
次男に関しては、幼い頃からいろんなことを習得するのに時間がかかることに気付いていました。もしかしたら遅咲きの子なのかもしれないと様子を見ていましたが、小学校2年生に上がるくらいから、明らかな学習能力の遅れが目立ってきて、長男からお下がりで使っていた教材を全て変える必要がありました。経済的な負担は少し増えてしまいますが、これができるのがホームスクールの素晴らしいところです。誰と比べる必要もない、誰かより「遅れる」と考える必要もない。その子にあった学習のペースで、学びを進めていくことができます。
ホームスクールは家を学校にするわけではない
学校で行なっていることをそのまま家で行うと考えていたら、ホームスクールの意味がありません。であれば、学校に行けば良いんです。ホームスクールのメリットは、子供の学びのペースや家族のスケジュールに柔軟になり、その家族にあった学びをしていく事です。そして、早い段階で子供の強み弱みに気付いてあげ、様々な体験や学習を通し強みを最大限伸ばし、弱みを一緒に乗り越えていくというものです。そして、学習だけではなく、人生を生活スキルを共に学んでいく。家族の数だけ違ったホームスクールの形がある。それが素晴らしいところだと思います。